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ハバゥの乱文
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げんしけん考
取りあえず、五巻まで買った。
思うに、人間像が、過激なまでにこの作品の主題なのだと、思った。
それも、ヤな奴の人間像。
その証拠に、やな奴以外は主役になれてない。
どう見ても、どう読んでも、春日部咲が主役の回が多い。
オタク回りの話題と恋愛の話題を、行ったり来たりしてるが、そのどちらもが咲の行動が注意を引く構図が目立つ。

やりすぎたと思ったのか、荻上分を注入しているが、それとて女性キャラを増やし、咲の行動に展開のバリエーションを与えるためだろう。
もうちっとひどく言えば、『放火犯としてのキャラ作りは失敗』だった為『オギをフォローする事で点数アップ』程度だ。
勿論荻上が萌えキャラかどうかは、この際関係ない。
ここで問題になるのが、咲の残虐性の欠如をどう保護するかだが、恥知らず朽木は男性キャラなので暴力を振るっても可、と言う事になる。
これは多分、読者層が男性中心だからなんだろう。

また、本来の主役であるはずの笹原だが、勿論見せ場もある。
原口に売れ線同人への誘いを断る件なんかは、多分それだし。
PCを購入してオナヌイを敢行するあたりも、メインである事には、変わりないかもしれない。
が。
がである。
それらの行為は、結局の所、咲に帰結してゆく。
原口を撃退しても、同人誌は作れなかったのである。
咲の鶴の一声で、同人誌は完成に向かってゆくし、PCで棒っきれをムニャる話題も、結局前半の笹原のオネヌイの項目が盛り上がれば盛り上がる程、咲の反応が比例して面白い(前半戦頑張りすぎて頭でっかちの失敗をした様にも見えるが)訳である。

先日、知人のイラストレータの方が、
『今売れてる同人誌は、確実に女の子目線の作品を載せている』
『陵辱モノより淫乱モノの方が売れる』
とおっしゃってた(笑)

どういう事なのか。
まとめてみる。
つまりこうではないか?
『読者層は男かつオタク』
『読者が共感できる主役の行動パターン』
『(影の薄い)主役の行動に一喜一憂するのは(濃い)女性キャラ』
『周囲の男性キャラは、主役キャラの足場を作る(つまり恋愛上の敵にはならない)』

こりゃまるっきりラブ米の要素かと思いきや、最後の項目!
笹原の影が薄いおかげで、読者は作中の女性キャラに恋ができ、しかもライバルなし!
つまり、独占欲満点だ。
実は大野さんには彼氏ができたが、これも読者の代打としての要素が強い。
というか、高坂だけでは判らなかったんだが、田中と大野がくっついたんでようやっと判った。
水虫の彼だって、十分女の子を察してあげられるキャラだったしね。
これって、多分オタク男子の典型あるいは理想の女子とのつき合い方なのかもしれない。
断っておく、勿論、木尾某の考える、あるいは邪推した、理想だ。

で、思うんだが、げんしけんに出てくるキャラは、男女問わず皆女性差別的なファクターを持ってないだろうか、ってこと。
ギャルゲーを僕はやらんので判らんが、そういう属性で作られたものなんじゃないのかな、と感じる。
女の子が泣いて『おーよしよし、辛かったんだね』って、ガキか?
モチケツ、そういつは放火犯だぞ!?
そんな人間いたら、速攻でサークルから閉め出し食らってるだろ普通。
ほかにも、女に暴力ふるうのはいけなくて、女が暴力ふるうのは良い、って感覚もある種(田中芳樹の歌い上げる資本主義正義とおんなじ)勘違い気味な感じがする。
朽木ならいいのか?笹原ならいいのか?班目ならいいのか?田中のガンプラならいいのか?
そんな差別意識、あいにく僕は持ち合わせてない。

僕の感想を言おう。
やっぱり、『馬鹿にしてんのか?木尾。エヴァでも見て共感してろ。』
これである(笑)

げんしけんファンのひと、気を悪くしたらごめんなさい(笑)
by movesatnight | 2005-05-30 14:54 | 物語系
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